イスラエルでの独り言

エッセイ

ボタンを押すのも労働

 海外旅行に行くとき、お醤油やふりかけ用の海苔、日本茶のバック、中には梅干しの類まで持っていく人がいる。

一流ホテルのレストランで、そういうものを取り出しているのもどうかと思う。現地の人はいい気持ではないだろうが、仕方ないと大目に見てくれているのだろう。

 が、これがイスラエルになると大変である。

店の人や現地ガイドが目の色を変えて飛んできて、「私たちは神がお許しになったものしか、食べてはいけません。こんなものは神様が食べてもいいとお許しになっていません」と取り上げられるか、強制的にしまわされる。

 食べ物については他にもいろいろ決まりがあって、私もよく知らないのだが、肉類と乳製品は一緒に摂ってはいけないので、ホテルでも朝食は乳製品、夕食は肉類にしているところが多い。

夕食のとき牛乳を飲もうと思っても駄目である。  昔からのしきたりを厳格に守るのは悪いことではないし、外部の者がとやかく言うことでもないが、安息日には労働をしてはいけないことになっている。

エレベーターのボタンを押すのも労働で、安息日の金曜日にはエレベーターは全部止まる。観光客が泊まっているときは、一台だけ動いていて私たちはそれを使うが、イスラエル人たちはエレベーターには見向きもしないで、階段を上っていく。たとえそれが7階、8階であってもだ。エレベーターのボタンを押すのと、階段を上るのと、どちらが労働なのかと首をかしげたくなる。

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