ウイーンであやうく迷子に(1)

旅行

「東京の山手線と同じで、どれに乗っても30分で一周します」

ウイーンはヨーロッパ旅行のほとんどのコースに入っているし、東欧のコースはもちろん、ロシア、バルト三国のコースにも入っていて、私も4、5回訪れたことがある。

2回目のときだったか、あやうく迷子になりそうになったことがある。原因は現地ガイドの日本人女性が、街を走っているトラム(路面電車)について、「東京の山手線と同じで、どれに乗っても30分で一周します」と説明したことだった。

今はどうなっているか知らないが、1998年のその頃は、1番、2番、D番の電車が走っていたが、どれも一度乗り換えなければ一周は出来なかった。

ウイーンに住んでいて知らなかったとは思えないが、電車に乗ってみようという物好きがいるとは思わなかったから、詳しい説明を省いたのかもしれない。私にしても実際に乗る気があれば、ガイドブックで確認しただろうが、そんな気はなかった。

ウイーンは三泊で、最後の日の午後は自由行動になっていた。私はベルベデーレ宮殿にあるナショナルギャラリーを見て、美術史美術館に行った。 そこには私もよく知っている世界の名画が並んでいた。時間をかけてゆっくり観て、夕食も美術館のカフエですまし外へ出た。時刻は7時になっていたが、夏時間なのでまだ明るかった。

(続きます)

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