雲の切れ目みたいなところが、少し青みがかった色になっている
フェアバンクスでは、帰りに一泊するホテルに寄って防寒具を借り、1時間ほどバスで走って、チェナホットスプリングスへ。雪はそれほど深くないが、樹氷がきれいだった。
チェナでは温泉プールのある棟、レストラン棟、そのほかに1号棟から3号棟まであり、私と有本さんは1号棟の2階の部屋だった。部屋はまあまあだが、暖房が効きすぎていて調節できない。防寒具は暖かいが着かえが大変だし、着るとしゃがむことも出来ない。が、とにかく着かえてレストラン棟で夕食を摂り、11時頃観測小屋へ出かけた。
観測小屋は温泉プールの裏側の山で、かなり険しい道を上ったところにあった。小屋の中には丸太を切っただけの椅子が並び、電気も消した暗い中で、ひたすらオーロラが現れるのを待つのである。
2時になっても現れそうでないので、有本さんに帰ろうと言ったが、彼女はせっかくだからあと30分という。それで仕方なく待っていると、「あれがそうじゃない?」という声がした。
見ると雲の切れ目みたいなところが、少し青みがかった色になっている。オーロラを一度も見たことがない人だと気がつかないだろうが、前に見ている人がいたので気がついたのだ。あわてて外へ出てみたが、その青色の雲みたいなものは右から左に移動し、10分ほどで消えてしまった。
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