オーロラを見に(3)

オーロラを見に

スカート状になったりカーテンのようにひらめいたりしながら、空いっぱいに広がっていく。

昨夜は遅かったので起きたのは12時過ぎ。温泉に入りに行ったとき、事務所で今晩のオーロラツアーを申し込む。60ドル。温泉は気持ちがいいが、地元の人が家族連れで来て、子供たちがボール遊びなどするので、おちおち入っていられない。

外に露天風呂もある。せっかくだからと走って行って入った。ほんのちょっとの間なのに、髪がカチカチに凍っていた。

あと部屋へ帰って本を読んだりして夕方まで過ごし、夜の11時オーロラツアーに出かける。私と有本さん、母娘で来ている人、それに外人の女性、どこの国の人かもわからないが、ミンクのコートを着ているが、普通のハイヒールである。私たちは自分が持ってきたソックス2枚、それにこちらで借りた厚手の毛糸の靴下をはき、内側に防寒用の毛皮付きの長靴といういで立ちだった。

オーロラツアーはキャタビラのついた車で、雪の山道をガタガタと1時間ほど上って、山の上の平らなところへ行く。途中でも空が見えるように天井はガラス張りになっている。  

山の上で車を降りて辺りを見回しているとき、ちょうど右手のほうで一直線に立ち上る紫色の煙のようなものがあって、それがやがて左手に流れ、スカート状になったりカーテンのようにひらめいたりしながら、空いっぱいに広がっていく。色はほとんど一色だが、形は絶えず変化しながら移っていく。

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